高齢の家族が暮らす部屋に室温計を置いていても、置く場所によって表示される数値が変わることがあります。
直射日光が当たる窓際、エアコンの風が直接当たる場所、テレビや冷蔵庫など熱を発する家電の近くでは、普段過ごしている場所の状態と異なる数値を示す場合があります。
この記事では、高齢者宅で室温計・湿度計を置く場所と、エアコン、水分補給、窓からの日差しについて家族で決めておきたい確認ルールを解説します。
先に結論
室温計・湿度計は、本人が長く過ごす場所の近くで、直射日光・エアコンの風・家電の熱を避けて置きます。数値を見るだけで終わらせず、「誰が・いつ・何を確認するか」を家族で決めておくことが大切です。
普段過ごす位置と窓からの日差しを一緒に確認します。
室温計を置く前に「普段いる場所」を確認する
最初に確認するのは、高齢の家族が日中や夜間に長く過ごしている場所です。
- リビングのいつも座る椅子
- 食事をする場所
- 昼寝をする場所
- 寝室のベッド付近
- 台所で長く作業する場所
- テレビを見る場所
同じ部屋でも、窓際と部屋の中央、エアコンの風が届く場所と届きにくい場所では、暑さの感じ方が異なることがあります。
室温計は、部屋の入口や空いている棚へ適当に置くのではなく、本人が普段過ごしている位置の状態を確認できる場所に置きます。
室温計・湿度計を避けたい場所
次の場所では、部屋全体や本人の生活位置と異なる数値が表示されることがあります。
| 避けたい場所 |
理由 |
| 直射日光が当たる窓際 |
本体が日差しで温められ、普段過ごす場所より高い数値を示す場合があります。 |
| エアコンの吹出口の近く |
冷風が直接当たり、本人がいる場所より低い数値を示す場合があります。 |
| テレビ・冷蔵庫などの近く |
家電から出る熱の影響を受けることがあります。 |
| 調理中のコンロ付近 |
調理による熱や蒸気で数値が変わりやすくなります。 |
| 床や天井に近すぎる場所 |
本人が過ごす高さの状態と異なる場合があります。 |
| 屋外の空気が直接入る場所 |
窓や出入口の開閉による影響を受けやすくなります。 |
設置方法は製品によって異なるため、室温計・湿度計の取扱説明書も確認してください。
おすすめの置き方
基本は、本人が長く過ごす場所の近くで、表示を見やすく、日差しや風の影響を受けにくい位置です。
- いつも座る椅子から確認しやすい場所
- 直射日光が当たらない場所
- エアコンの風が直接当たらない場所
- テレビや冷蔵庫などの熱源から離れた場所
- 転倒や落下の心配が少ない場所
- 本人と家族の両方が数字を確認しやすい場所
寝室にも必要か確認してください
リビングと寝室では窓の向き、日差し、エアコンの効き方が異なります。寝室が別の階にある場合や、西日が入る場合は、寝室にも室温計を置く方法があります。
家族で決めたい5つの確認ルール
室温計を置くだけでは、エアコンの使用や水分補給にはつながりません。本人と家族で、無理なく続けられる確認方法を決めます。
1.誰が確認するか
本人だけで確認するのか、同居家族も見るのか、離れて暮らす家族が電話で確認するのかを決めます。
一人暮らしの場合は、連絡する家族や支援者を一人に限定せず、連絡が取れない場合の次の連絡先も相談しておくと確認しやすくなります。
2.いつ確認するか
生活時間に合わせ、無理なく続けられる時間帯を決めます。
- 朝起きたとき
- 日差しが強くなる時間帯
- 夕方の西日が入る時間帯
- 就寝前
- 家族が電話する時間
すべての時間に確認する必要はありません。本人の生活、窓の向き、家族が連絡できる時間に合わせて決めてください。
3.何を確認するか
温度だけでなく、湿度、エアコン、水分、本人の体調も確認します。
- 室温計・湿度計の表示
- エアコンが動いているか
- エアコンの設定や風向き
- 水分をとっているか
- 食事がとれているか
- いつもと違う体調の変化がないか
- 日差しが本人のいる場所へ直接当たっていないか
4.連絡が取れない場合を決める
離れて暮らす家族が電話やメッセージで確認する場合は、連絡が取れないときの対応も事前に決めておきます。
- 少し時間を空けて再度連絡する
- 同居家族や近くに住む親族へ連絡する
- 普段利用している支援先へ相談する
- 体調異変が疑われる場合は医療機関や緊急窓口へ相談する
緊急時の対応は、本人の健康状態や支援体制によって異なります。持病や服薬がある場合は、暑い時期の注意点について、かかりつけ医などへ確認してください。
5.窓からの日差しも確認する
エアコンが動いていても、本人の椅子やベッドに日差しが直接当たっていると、窓際で暑く感じる場合があります。
- 日差しが入る時間帯
- 床や家具に日が当たる範囲
- 本人が座る場所と窓との距離
- カーテンやブラインドの使用状況
- エアコンの風が本人の場所まで届いているか
家族が電話で聞く内容の例
離れて暮らす家族が毎回違う質問をすると、確認漏れが起こりやすくなります。短い質問を決めておくと続けやすくなります。
確認する質問の例
- 室温計と湿度計は何と表示されていますか?
- エアコンは動いていますか?
- 水分はとりましたか?
- いつもと違うだるさや気分の悪さはありませんか?
- 窓から日差しが入っていませんか?
電話で正確な回答が難しい場合は、同居家族や近くに住む家族が訪問時に機器の位置や操作方法を確認してください。
帰省時に確認したい内容は、次の記事で詳しく説明しています。
離れて暮らす高齢家族の室内暑さ対策|帰省時の確認項目【大分】
窓の影響が大きいか確認する方法
遮熱フィルムを検討する前に、窓からの日差しが室内の暑さにどの程度関係しているかを確認します。
- 本人が普段過ごす位置を確認する
- 日差しが入る時間帯を記録する
- 窓際と部屋の中央で暑さの違いを確認する
- カーテンを閉めた場合の明るさと暑さを確認する
- 日差しが入らない日にも暑いか確認する
窓際だけが暑い、午後になると急に暑くなる、カーテンを閉めると暑さがやわらぐといった場合は、窓からの日差しが影響している可能性があります。
一方で、屋根や壁からの熱、換気不足、エアコンの能力や状態など、窓以外に原因がある場合もあります。
遮熱フィルムでできること・できないこと
遮熱フィルムは、窓から入る日射熱を抑えるための選択肢です。窓際の暑さをやわらげ、冷房を補助する目的で使用します。
| できること |
できないこと |
| 製品性能に応じて日射熱の流入を抑える |
熱中症を医療的に予防・治療する |
| 窓際の暑さを軽減する補助になる |
エアコンや水分補給の代わりになる |
| 製品によってUV対策や飛散防止を兼ねる |
すべての住宅で同じ温度変化を保証する |
遮熱フィルムは、エアコン、水分補給、休憩、体調確認の代わりにはなりません。体調に異変がある場合は、窓フィルム施工店ではなく、医療機関や緊急窓口へ相談してください。
高齢者宅の窓フィルム選びで確認すること
高齢者宅では、遮熱性能だけでなく、室内の明るさ、外の景色、夜間の見え方、ガラスの種類も確認します。
- 本人が長く過ごす部屋
- 日差しが入る時間帯
- 窓の方角と大きさ
- 単板・複層・網入り・Low-Eなどガラスの種類
- 室内の明るさをどの程度残したいか
- 日中の目隠しが必要か
- 夜間も外からの視線を抑えたいか
- 飛散防止性能も必要か
ミラータイプは、屋外が明るい昼間には視線を抑えやすい一方、夜間に室内照明をつけると外から見えやすくなる場合があります。夜間はカーテンなどとの併用が必要です。
複層ガラス、網入りガラス、Low-E複層ガラスなどは、施工前にガラスとフィルムの組合せや熱割れリスクを確認します。
相談前に用意したい写真
- 窓全体が写った写真
- 本人が普段座る場所と窓の位置関係が分かる写真
- 日差しが入っている時間帯の写真
- ガラスの隅にある刻印やシールの写真
- カーテンやブラインドを含めた写真
窓の写真と、おおよその横幅・高さ、日差しが気になる時間帯が分かると、相談時の確認がしやすくなります。
よくある質問
Q.室温計は窓際に置いた方がよいですか?
直射日光が当たる窓際では、普段過ごす場所より高い数値を示す場合があります。本人が長く過ごす場所の近くで、日差しやエアコンの風が直接当たらない位置を確認してください。
Q.室温計は1台だけでよいですか?
生活する部屋が一つであれば1台から確認できます。リビングと寝室が離れている場合や、階が異なる場合は、それぞれに置く方法があります。
Q.遮熱フィルムを貼ればエアコンは不要ですか?
不要にはなりません。遮熱フィルムは窓からの日射熱を抑えるための補助対策です。エアコン、水分補給、休憩、体調確認と組み合わせてください。
Q.高齢の親の家に窓1枚だけ施工できますか?
相談できます。本人が長く過ごす場所の近く、西日が強い窓、日差しが直接当たる窓などから確認します。
Q.家族だけでガラスの種類を判断できますか?
正確に判断できない場合があります。窓全体、ガラスの端、刻印やシールの写真を送ってください。必要に応じて現地で確認します。
公的機関の情報も確認してください
熱中症予防や暑さ指数については、環境省、厚生労働省、大分県が公表している情報も確認してください。
まとめ
- 室温計は、本人が長く過ごす場所の近くに置く
- 直射日光、エアコンの風、家電の熱を避ける
- 本人だけでなく家族も確認できる場所にする
- 確認する時間、質問、連絡が取れない場合の対応を決める
- エアコン、水分補給、体調確認を優先する
- 窓からの日差しが強い場合は窓まわりも確認する
- 遮熱フィルムは熱中症対策の補助であり、医療的な予防・治療を行うものではない
高齢者宅の窓からの日差し・暑さ対策のご相談
窓全体、本人が普段過ごす場所、日差しが入っている状態の写真をお送りください。窓1枚から確認できます。